ホームマーケット市川レポート 経済・相場のここに注目日経平均株価の立ち位置をテクニカル分析で確認する

2026年7月24日

三井住友DSアセットマネジメント
チーフマーケットストラテジスト 市川 雅浩

【市川レポート】日経平均株価の立ち位置をテクニカル分析で確認する

●フィボナッチ・リトレースメントを用いて日経平均の下値をみた場合、61,695円32銭などが目途に。
●仮に今月中に61,695円32銭まで下げれば、一目均衡表で強い売りシグナルが点灯する恐れも。
●短期的に一段安のリスクもあるが、反発の余地も残る、目先は一目均衡表の先行スパン1に注目。

フィボナッチ・リトレースメントを用いて日経平均の下値をみた場合、61,695円32銭などが目途に

日経平均株価は6月22日に取引時間中の過去最高値となる72,831円73銭をつけて以降、やや調整気味の動きが続いています。そこで今回のレポートでは、テクニカル分析で日経平均の現在の立ち位置を確認します。最初の分析は、株価が反落(反転)した際、その反落(反転)した株価がどこまで進むかをみる上でよく用いられる「フィボナッチ・リトレースメント」です。


フィボナッチ・リトレースメントで目安となるのが、安値(高値)から高値(安値)までの上げ幅(下げ幅)に対し、23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、76.4%押した(戻した)水準です。今回の日経平均について、3月31日の取引時間中につけた年初来安値50,558円91銭から前述の72,831円73銭までの上げ幅をベースに考えた場合、50%押しの61,695円32銭などが下値の目途と解釈されます(図表1)。

仮に今月中に61,695円32銭まで下げれば、一目均衡表で強い売りシグナルが点灯する恐れも

次に、「一目均衡表」を使って日経平均のトレンドを確認します。日経平均の日足の一目均衡表は図表2の通りで、注目点は、①日足と雲(先行スパン1と2に囲まれた価格帯)の位置、②転換線と基準線の位置、そして③遅行スパンと日足の位置です。日足が雲の下に位置し、かつ、転換線が基準線を下抜け、さらに、遅行スパンが26日前の日足を割り込んでいる場合、一目均衡表ではこれを「三役逆転」といい、強い売りシグナルと解釈されます。


図表2をみると、②転換線は基準線を下抜け、③遅行スパンも26日前の日足を割り込んでいるものの、①日足は雲の上に位置しており、まだ三役逆転は形成されていません。ただ、先行スパン2(雲の下限)の水準が切り上がってきており(7月31日は64,297円39銭水準)、仮に日経平均が7月中に前述の50%押し水準に達すれば、日足が雲を下抜けて三役逆転が形成され、強い売りシグナルが点灯する恐れがあります。

短期的に一段安のリスクもあるが、反発の余地も残る、目先は一目均衡表の先行スパン1に注目

なお、一目均衡表の先行スパン1(雲の上限)や先行スパン2は、下値支持線になることも多いことから、先行スパン2と同じく水準の切り上がってきている先行スパン1が、日経平均を支える展開も十分考えられます。この流れとなれば、日経平均はフィボナッチ・リトレースメントの50%押し水準への到達には至らず、一目均衡表における三役逆転の形成も回避されることになります。


このように、日経平均は短期的に一段安のリスクを抱えつつも、切り返して上昇する可能性も残っており、目先は一目均衡表の先行スパン1に支えられるか否かが注目されます。先行スパン1が位置する水準は、本日が66,106円29銭、7月31日は68,182円26銭、8月4日から7日は68,999円20銭となっており、日経平均をみる上では、これらの水準が当面のポイントになると思われます。