ホームマーケット市川レポート 経済・相場のここに注目2026年1月FOMCプレビュー~今回の注目点を整理する

2026年1月27日

三井住友DSアセットマネジメント
チーフマーケットストラテジスト 市川 雅浩

【市川レポート】2026年1月FOMCプレビュー~今回の注目点を整理する

●今回は据え置きを予想、FOMC声明は直近の経済指標を踏まえた小幅な修正にとどまる見通し。
●パウエル議長は、前回と同様のメッセージを発信し、利下げ効果を見極める姿勢を示すと思われる。

●FOMCは無風通過か、市場の年内利下げ織り込み回数は減少傾向だが、想定内で違和感なし。

今回は据え置きを予想、FOMC声明は直近の経済指標を踏まえた小幅な修正にとどまる見通し

米連邦準備制度理事会(FRB)は、1月27日、28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催します。今回はFOMCメンバーによる経済見通しや、メンバーが適切と考える「政策金利水準の分布図(ドットチャート)」は公表されないため、FOMC声明と、記者会見でのパウエル議長の発言が焦点となります。以下、これらについて、主な注目点を整理していきます。


まず、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標(現行3.50%~3.75%)について、弊社は市場の大方の見方と同じく、据え置きを予想しています。FOMC声明は、直近の経済指標を踏まえた小幅な修正にとどまるとみており、インフレ率が「やや高止まりしている」との認識は維持される一方、「雇用に対する下方リスクがここ数カ月で高まった」との判断は削除される可能性が高いと思われます。

パウエル議長は、前回と同様のメッセージを発信し、利下げ効果を見極める姿勢を示すと思われる

なお、前回の声明では、「FF金利の誘導目標のさらなる調整を検討する際、入ってくるデータ、進展する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」という文言の一部が、「さらなる調整の程度とタイミングを検討する際」に修正されました。「程度とタイミング」という表現は、次の利下げ時期が未定であることを示唆するものと解釈されていますが、今回も維持される公算が大きいと考えます。


パウエル議長は前回のFOMC後の記者会見で、政策金利が中立(neutral)水準の幅広い想定レンジ内に入ってきた旨と、経済がどう進展していくかを立ち止まって確認する(wait and see)のに良い立ち位置にいる旨を、繰り返し述べていました。今回の記者会見でも、パウエル議長は同様のメッセージを発信し、労働市場の安定化のため、直近3回の会合で実施した利下げ効果を見極める姿勢を示すと思われます。

FOMCは無風通過か、市場の年内利下げ織り込み回数は減少傾向だが、想定内で違和感なし

以上を踏まえると、今回のFOMCについては、特段大きな波乱はなく、無風通過となる見通しです。なお、FF金利先物市場が織り込む25bpの利下げ回数の推移をみると、2026年の利下げの織り込み回数は足元で減少傾向にあり、1月26日時点で2回を割り込んでいる状況です(図表1)。これは12月の失業率低下など、いくつかの労働市場関連データが改善していることも影響していると推測されます。


弊社の米国経済見通しは図表2の通りで、2026年の経済成長は緩やかに上向き、労働市場は底入れ、インフレはやや高止まりで年内の利下げは見送りを予想しています。そのため前述の、2026年の利下げ織り込み回数の減少傾向に違和感はありません。なお、2027年に入ると、成長率とインフレ率の伸びの鈍化が見込まれることから、2027年1-3月期からの利下げ再開を想定しています。