米国のISM景況感指数(2016年4月)
景気拡大のペースが再加速しつつあることを示唆 【デイリー】
2016年5月6日
【ポイント1】製造業指数は低下

ただし水準は50台を維持
■2016年4月のISM製造業景況感指数は、総合指数が50.8ポイントとなりました。前月の51.8からは低下したものの、好不況の分岐点となる50ポイントは上回りました。
■総合指数を構成する5指標のうち、需要の動向を表す新規受注指数は、前月との比較では低下しましたが、水準としては50台半ばを維持しました。需要が順調に拡大していることを示唆するものです。
■生産指数も50台半ばの水準にあります。新規受注、在庫指数の動向と合わせて考えると、需要の増加により「意図せざる在庫の削減」が発生、それに対応するため生産を拡大しているもようです。
【ポイント2】非製造業指数は上昇

拡大のペースが再加速
■一方、4月の非製造業景況感指数は前月比1.2ポイント上昇の55.7となりました。総合指数を構成する5指標のうち、新規受注、雇用、在庫の3指標が上昇しました。
■総合指数は今年2月の53.4を当面の底として、再び上昇軌道に戻ってきました。非製造業の拡大ペースが再加速しつつあることを示唆するものです。
【今後の展開】景気は再加速へ、株価はそれを織り込む展開となる見込み
■ISM景況感指数および、その構成指数は、今年1月~3月を境に米国の景気が拡大のペースを再加速させつつあることを示唆しています。雇用も順調に増加しているもようです。
■米国の株価は、史上最高値近傍の水準でもみ合う展開となっていますが、今後は米国景気の再加速、企業収益の増大を織り込む展開に移行すると予想されます。