ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の債券市場(2015年5月)  ドイツ国債に連動し、米国債利回りは上昇【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の債券市場(2015年5月)  ドイツ国債に連動し、米国債利回りは上昇【デイリー】

2015年5月14日

【ポイント1】米国債利回りは上昇

ドイツ国債利回り低下の巻き戻しが波及
■米国債利回りは、4月中旬以降、ドイツ国債利回りに連動して上昇しました。弱めの米国経済指標などの影響は限定的でした。

■ドイツ国債利回りは、景況感の改善や物価上昇によりデフレ懸念が大きく後退したことから、4月中旬以降上昇に転じました。

■ドイツ国債利回りは、欧州中央銀行(ECB)による国債購入、物価見通しの低下、ギリシャ問題を懸念したリスク回避の動きなどからこれまで低下傾向が続いていました。しかし、行き過ぎた動きの巻き戻しが起こり、米国債などに波及しました。

【ポイント2】米社債スプレッドは若干拡大

日米短期金利差は緩やかな拡大傾向
■米社債スプレッド(国債との利回り差)は、4月中旬以降、若干拡大しました。

■短期金利の動きをロンドン銀行間取引金利(LIBOR)でみると、利上げ観測から米国の短期金利は上昇傾向にある一方、日本の金利は低位にとどまったため、日米金利差は拡大傾向が続きました。

【今後の展開】米・ドイツの低金利環境継続、債券利回りは徐々に安定へ

■米国の景気は、雇用の改善が続くことや個人消費の底堅さを背景に、年後半にかけて緩やかに回復しそうです。

■米国の金融政策は、利上げペースは緩やかにとどまり、低金利環境継続が予想されます。

■ドイツ国債利回りは、ECBの国債購入が物価見通しの達成が見通せるまで継続される見込みから、徐々に安定すると見られます、米国の物価見通しも落ち着いていることから、米国債利回りもドイツにつれ徐々に落ち着き、上昇は緩やかにとどまると見込まれます。

■米社債スプレッドは、主要米国企業の底堅い業績や慎重な財務運営、社債の相対的な高利回りなどから、今後も安定的に推移しそうです。

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