ホームマーケット日々のマーケットレポート米GDP統計と米株市場の動向  景気減速は一時的、株価は企業業績拡大に沿う展開へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米GDP統計と米株市場の動向  景気減速は一時的、株価は企業業績拡大に沿う展開へ【デイリー】

2015年5月1日

【ポイント1】GDPは前期に続き急減速

一時的な要因が下押し
■米商務省は4月29日、1-3月期のGDP統計速報を発表しました。実質GDP成長率は、前期比年率+0.2%と、マイナス成長となった昨年1-3月期以来の低成長となりました。景気減速の要因の一部として、寒波や西海岸港湾での流通停滞など一時的な要因が指摘されています。

■個人消費が同+1.9%と、寒波の影響がある中で底堅い成長を示したのに対して、設備投資や純輸出がマイナス寄与となり、全般に企業部門の弱さが目立ちました。

■4-6月期以降は、一時的な下押し要因が薄れ、通年で3%前後の基調に緩やかに回復する見込みです。29日に公表されたFOMCの声明文でも、景気減速は一時的として、緩やかなペースでの拡大が続くとの判断が示されました。

【ポイント2】株価、ドルはともに下落

景気の下振れを懸念
■GDP成長率が市場予想(同+1.0%)を大幅に下回ったことで、株価とドル相場は下落しています。統計発表当日と翌30日の2日間で、NYダウは▲1.5%、ドル指数は同じく▲1.6%下落しました。

■米国では、景気回復に伴い超緩和的な金融政策が正常化に向けて動き始めており、今年後半に利上げ開始が見込まれています。そうしたなか、景気が予想外に減速したことで、株価の支えとなっていた企業業績の回復に懸念が強まったことに加え、利上げが後ずれする思惑も強まり、両市場の下落につながっています。

【今後の展開】年後半に向け景気と企業業績の回復基調が強まり、株価も底堅い展開へ

■米国の景気は年後半に向けて緩やかに加速すると見込まれます。中国では景気刺激策が見込まれ、日欧では金融緩和が継続されることから、世界景気は緩やかな回復の方向と見られます。

■世界景気の回復を背景に、米国主要企業の業績も年後半に向けて、底堅い増益基調を続ける見込みです。株価は、企業業績の拡大に沿った展開となることが期待されます。

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