ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の金融政策(2015年3月)  「忍耐強く」の文言を削除【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の金融政策(2015年3月)  「忍耐強く」の文言を削除【デイリー】

2015年3月19日

【ポイント1】フォワードガイダンスを変更

「忍耐強く」の文言を削除
■米連邦準備制度理事会(FRB)は3月17日~ 18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、現行の低金利政策の維持を決定しました。今回、金融政策の先行きを示すフォワードガイダンスが変更され、利上げまで「忍耐強く」なれるという文言が声明から削除されました。

■ただ同時に、この変更は最初の利上げのタイミングを決定したことを意味しない旨の文言を加え、早期利上げ観測をけん制しました。

【ポイント2】景気判断が下方修正

メンバーの金利見通しも下方修正
■今回のFOMCはハト派的な内容となりました。声明では、経済成長はやや緩やかになったとの見方が示され、景気判断は下方修正されました。物価については、足元のインフレ指標は依然低水準である一方、中長期的なインフレ期待は引き続き安定していると判断されました。

■また今回はFOMCメンバーの新たな経済見通しが発表され、経済成長率と物価上昇率の予測値が総じて下方修正されました。一方、適切なフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の水準についても、予想中央値が2015年末は1.125% から0.625%へ、2016年末は2.5%から1.875%へ、2017年末は3.625%から3.125%へ、それぞれ大幅に低下しました。

【今後の展開】市場では2015年後半の利上げ開始の見方が優勢に

■声明では、労働市場が一層改善され、インフレ率が中期的に2%の目標に戻っていくと合理的に確信した場合、引き締めが適切になるとの見解が示されました。

■イエレンFRB議長は記者会見で利上げは経済状況次第と述べていますが、市場では利上げ開始は6月の可能性が低下し、2015年後半になるとの見方が優勢になっています。

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