ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の債券市場(2015年3月)  リスク回避の後退から、国債利回りは上昇傾向【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の債券市場(2015年3月)  リスク回避の後退から、国債利回りは上昇傾向【デイリー】

2015年3月13日

【ポイント1】米国債利回りは上昇傾向

原油価格が落ち着き、リスク回避後退
■米国債利回りは、2月中旬以降、上昇傾向にあります。原油価格が落ち着き、投資家のリスク回避姿勢が後退したことが背景です。また、2月の雇用統計では、雇用が12カ月連続して20万人の増加と堅調で早期利上げ観測が強まったことも、国債利回りの上昇を後押ししました。

■ただし、足元では、米ドル高を嫌気した株式市場の下落や小売売上高などの弱い経済指標を受けて、国債利回りの上昇幅は縮小しました。

【ポイント2】社債スプレッドは縮小傾向

日米短期金利差は緩やかな拡大傾向
■社債スプレッド(国債との利回り差)は、国債利回りの上昇を受けて縮小傾向にあります。

■短期金利の動きをロンドン銀行間取引金利(LIBOR)でみると、利上げ観測から米国の短期金利は上昇傾向の一方、日本の金利は低位で推移し、日米金利差は若干拡大しました。

【今後の展開】債券利回りは、徐々に緩やかな上昇へ

■雇用の改善とガソリン安の恩恵により家計の購買力の強まりが予想され、個人消費の改善などから、米国経済は来年にかけて年率+3%前後の成長が期待されます。

■金融政策は、今年半ばから後半の利上げ開始が見込まれ、債券利回りには上昇圧力がかかりやすいと見込まれます。ただし、物価の上昇が緩やかとなることから、利上げペースはゆっくりとしたものにとどまり、低金利環境は当面継続すると見込まれます。

■社債スプレッドは、主要米国企業の底堅い業績や慎重な財務運営、社債の相対的な高利回りなどから、今後も安定的に推移すると見込まれます。

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