ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る米国経済(2015年2月)  消費がけん引する持続的な成長へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る米国経済(2015年2月)  消費がけん引する持続的な成長へ【デイリー】

2015年2月17日

【ポイント1】10-12月期のGDPは減速

個人消費は加速
■2014年10-12月期の実質GDP成長率は、前期比年率+2.6%と市場予想の同+3.0%を下回り、7-9月期の同+5.0%から減速しました。設備投資が大きく鈍化し、輸入が増えたことが成長率鈍化の要因です。

■一方、個人消費は前期比年率+4.3%と伸びが加速しました。雇用の改善が消費に好影響を与えたと見られます。

【ポイント2】雇用は着実に改善

雇用増の基調は30万人超
■1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比25.7万人増加し、市場予想(ブルームバーグ集計)の同22.8万人を上回りました。11月分は同35.3万人から42.3万人へ、12月分は同25.2万人から32.9万人へとそれぞれ大幅に上方修正されました。1月はサービス業の伸びが全体をけん引しました。

■失業率は5.7%と前月から0.1ポイント上昇しましたが、雇用環境の改善を背景に求職者が増加した影響によると見られます。

【今後の展開】年半ば以降に利上げ開始、消費が牽引する+3%程度の成長へ

■雇用の着実な改善に加えて、ガソリン価格の下落による家計の購買力向上から、消費のけん引力が高まりそうです。一方、 エネルギー部門の投資抑制などから、設備投資は回復が引き続き緩慢と見込まれます。しかし、原油安の恩恵は中期的に経済全体にプラスの効果を及ぼし、年率+3%程度の成長が実現する見通しです。

■雇用の改善を確認しつつ、FRBは、今年半ば以降に利上げを開始すると見られます。当面はFOMCの声明文で、「利上げまで『忍耐強く』なれる」が、2004年の利上げ開始前に用いられた「利上げを『慎重に』」と変更されるタイミングが注目されます。

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