ホームマーケット日々のマーケットレポート米国のISM景況感指数(2015年1月)  製造業で低下、非製造業で上昇【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国のISM景況感指数(2015年1月)  製造業で低下、非製造業で上昇【デイリー】

2015年2月5日

【ポイント1】製造業は3カ月連続で低下

先行きの生産活動に懸念が残る
■2015年1月のISM製造業景況感指数は、総合指数が53.5ポイントと3カ月連続で低下しました。総合指数を構成する5指標のうち、新規受注、生産、雇用、入荷遅延が前月から低下し、上昇は在庫のみとなりました。

■生産活動の先行指標である新規受注が大きく低下し、在庫が上昇していることから、「意図せざる在庫の増加」が発生している可能性があり、先行きの生産活動に懸念が残ります。

【ポイント2】非製造業は上昇

8業種から活動拡大の報告
■1月のISM非製造業景況感指数は、総合指数が前月の56.5(速報値56.2)から上昇し、56.7ポイントと市場予想の56.4ポイント(ブルームバーグ集計)を上回る結果となりました。

■内訳を見ると、新規受注、企業活動、入荷遅延、在庫が前月から上昇した一方で、雇用は前月から▲4.1ポイントの大幅低下となりました。また金融・保険、小売、ヘルスケアなど8業種から活動の拡大が報告されています。

【今後の展開】製造業で生産調整の可能性もあるが、短期的なものに終わろう

■1月の製造業景況感指数は、企業活動の拡大ペースの鈍化を示唆する内容となりました。個々の企業コメントには明るい内容のものもありましたが、西海岸の港湾労使交渉の難航による物流遅延を指摘する声も依然多くみられました。

■1月の非製造業景況感指数は、企業活動の拡大を示す内容となり、企業のコメントも安定したビジネス環境を反映し、総じて前向きでした。

■雇用指数は製造業・非製造業とも低下しました。労働市場の改善傾向は続いていると思われますが、今後の雇用関連指標が注目されます。

■製造業で生産調整が発生している可能性もあり、一時的に経済成長のペースが鈍化することも考えられます。ただし個人消費など内需が大きく減少しない限り、調整は短期的なものに終わるとみられます。

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