ホームマーケット日々のマーケットレポート米国のGDP成長率(2014年10-12月期速報値)  成長率は大きく減速も個人消費は堅調【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国のGDP成長率(2014年10-12月期速報値)  成長率は大きく減速も個人消費は堅調【デイリー】

2015年2月2日

【ポイント1】市場予想を下回る+2.6%

7-9月期から大きく減速
■米商務省が1月30日に発表した2014年10-12月期の実質GDP成長率(速報値)は、前期比年率+2.6%と、市場予想の同+3.0%(ブルームバーグ集計)を下回りました。

■個人消費は約9年ぶりの高い伸びとなったものの、設備投資や輸出が伸び悩み、成長率は7-9月期の同+5.0%から大きく減速しました。

【ポイント2】個人消費は加速

設備投資は大きく減速
■需要項目別にみると、個人消費は前期比年率+4.3%と前期の同+3.2%から加速し、2006年1-3月期以来の高い伸び率となりました。耐久財消費の伸びは前期と比べ鈍化しましたが、非耐久財とサービス消費の伸びが前期から加速し、個人消費は10-12月期のGDP成長率全体への寄与として最大の項目となりました。

■住宅投資は同+4.1%で前期の同+3.2%から伸び率が上昇したものの、企業の設備投資は同+1.9%と、前期の同+8.9%から大きく減速し、特に機器投資の落ち込みが目立ちました。

【今後の展開】潜在成長率を上回るペースでの成長が続く見通し

■その他の項目では、輸出が前期比年率+2.8%にとどまった一方、国内の需要増加で輸入が同+8.9%に伸び、純輸出(輸出マイナス輸入)はGDPの押し下げ要因となりました。また国防支出の減少が影響し、政府支出は同▲2.2%と、前期の同+4.4%からマイナスに転じています。

■今回の結果で米国経済の先行きを過度に悲観する必要はないと考えられます。原油安は石油関連企業の投資抑制要因となっている可能性はありますが、ガソリン価格の値下がりは家計の恩恵です。2015年の米国経済は個人消費がけん引役となり、潜在成長率(2.0~2.5%程度)を上回るペースでの成長が続くと見られます。

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