ホームマーケット日々のマーケットレポート米国株式市場の動向  原油価格が落ち着くにつれ株価は業績拡大に沿う展開に【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国株式市場の動向  原油価格が落ち着くにつれ株価は業績拡大に沿う展開に【デイリー】

2015年1月29日

【ポイント1】株価は調整気味に推移

「エネルギー」の減益などが要因
■米国株式市場は、昨年12月にS&P500種株価指数が2,090台となり史上最高値を更新して以降、調整気味に推移しています。同指数は今月28日に2,002.16と、12月末比▲2.8%下落しています。

■足元では2014年10-12月期の決算が発表されつつありますが、原油安を背景とした「エネルギー」セクターの減益などから全体の業績が伸び悩んでおり、株価調整の主な要因になっています。トムソン・ロイター社によると、主要500社(決算発表済み128社実績とそれ以外の予想)の同期の増益率は前年同期比+4.4%と、前期の同+10.3%から低下する見込みです。

【ポイント2】原油価格は底入れを模索

需給改善の兆しも
■原油価格は、昨年来の大幅下落から1月中旬にやや持ち直していましたが、需給悪化懸念が続いており、足元で軟調な推移に戻っています。28日には1バレル44.45ドル(WTI先物)と、終値で2009年3月以来の安値となりました。

■米エネルギー情報局(EIA)の週間統計(28日発表)では、原油生産量と在庫量が統計開始以降で最高になりました。一方、需給改善のカギと見られる米国のシェールオイル掘削の稼働数が減少しており、生産量減少の兆しもうかがわれます。

【今後の展開】原油価格が落ち着くにつれ株価は業績拡大に沿う展開に

■原油価格は、底値を探る展開が当面続きそうですが、米国のシェールオイル生産の減少などにより、徐々に落ち着くと期待されます。

■米国企業の増益率は、「エネルギー」の大幅減益のため、2015年通期でも年+4.5%と見込まれています(トムソン・ロイター社、28日時点)。

■一方、「エネルギー」以外のセクターの業種は概ね好調であり、原油価格下落による消費などへの好影響も時間をかけて織り込まれると見られます。中長期的な業績見通しの改善は、株価が持ち直す要因になりそうです。

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