米国のGDP成長率(2014年4-6月期速報値) 堅調な内需に支えられ大幅なプラス成長へ【デイリー】
2014年8月1日
【ポイント1】マイナスから脱し、+4.0%に復調
寒波の影響脱し、プラス成長へ
■7月30日に発表された米国の4-6月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比年率+4.0%と、市場予想の同+3.0%(ブルームバーグ集計)を上回りました。
■前四半期は寒波の影響などにより同▲2.1%とマイナス成長となりましたが、今期は大幅に回復し、プラス成長へ転じました。

【ポイント2】消費、投資、住宅など内需は堅調
需要項目のすべてで改善
■需要項目別にみると、個人消費が前期比年率+2.5%、設備投資が同+5.5%、住宅投資が同+7.5%と内需全般が前四半期よりも加速し、これら合計でGDP全体を2.6%分押し上げました。
■寒波の影響が大きく出ていた輸出は前四半期の同▲9.2%から同+9.5%へ、在庫投資の寄与度は前四半期の▲1.2ポイントから+1.7ポイントへ、いずれもプラス圏へと大きく改善しました。
【今後の展開】7-9月期以降は年率+3%前後が見込まれ、量的金融緩和策は終了へ
■1-3月期に同+1.2%まで低下した個人消費は、可処分所得の着実な増加を背景に、4-6月期は同+2.5%に回復しました。所得環境の改善が続くことなどから、7-9月期以降も同+3%前後の堅調な推移が見込まれます。
■在庫投資は、寒波の影響を受けた1-3月期からの反動増により大幅に改善したものの、7-9月期はその反動減が見込まれます。
■堅調な内需に支えられ、7-9月期以降は年率3%前後の成長が見込まれます。IMFは2014年7月時点の見通しとして、2014年は+1.7%、2015年は+3.0%を見込んでいます。
■堅調な経済成長が続くと見込まれることから、FRBは今年10月にも量的金融緩和策を終了し、2015年後半以降に利上げを行うことが見込まれます。