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【デイリー No.1,904】米国のISM製造業景況感指数(6月) ~景況感は引き続き好調~

2014年7月2日

<ポイント>
・6月のISM製造業景況感指数は55.3ポイントと小幅に低下しましたが、好調な水準を維持しました。
・生産指数や入荷遅延指数が低下した一方、新規受注指数は上昇し、今後の堅調な企業活動を示唆しました。
・米国経済は2014年4-6月期以降、内需を中心に持ち直し、回復基調に復すると見込まれます。

1.指数は5カ月振りに低下したが、好調さは維持

 6月のISM製造業景況感指数は前月比▲0.1ポイントの55.3ポイントとなりました。5カ月振りに低下したものの、13カ月連続で中立水準とされる50ポイントを超える好調な水準を維持しています。全18業種のうち15業種が前月よりも改善しており、製造業の幅広い業種にわたる景況感の好調さが続いています。

2.新規受注指数が一段と上昇

 指数の内訳をみると、足元の活動を示す生産指数は前月比▲1.0ポイントの60.0ポイントと低下しました。また入荷遅延指数も同▲1.3ポイントとなり、指数全体の低下要因となりました。一方、生産活動の先行きを示す新規受注指数は同+2.0ポイントの58.9ポイントと、一段と上昇しました。このほか、雇用指数は前月と同水準でしたが、50ポイントを超える水準が続いています。
 調査への回答には、「大型トラックやキャンピングカーはとてもしっかりとしていて強い(輸送用機器)」のほか、「販売数量は上々のペースで増加しており、消費者の支出はより増加しているようだ(食品、飲料、たばこ)」などがありました。

3.今後の見通し

 先行きを示す新規受注指数の上昇が続いており、今後も企業活動は堅調となることが見込まれます。調査の回答においても、「見通しは良く、社内の先行きへの信頼感は上向き(化学)」などの声がありました。指数は1月~3月の寒波の影響の反動で、4月~6月はすでに過去と比べて高水準となっており、今後は一段と回復を強めるというより、50ポイント超での好調な推移が見込まれます。
 2014年1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率▲2.9%(確報値)と比較的大きなマイナスとなりましたが、足元の企業景況感は好調さが持続していることや、雇用者数が堅調に増加していることなどから、同年4-6月期以降は内需を中心に持ち直すと考えられ、米国経済は年後半にかけて回復ペースが上向くと思われます。

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