ブラジルの金融政策(2014年10月) 予想外の政策金利引き上げ【デイリー】
2014年10月30日
【ポイント1】政策金利を0.25%引き上げ
予想外の決定
■ブラジル中央銀行(以下、中銀)は29日、政策金利を0.25%引き上げ、11.25%とすることを発表しました。ブルームバーグがまとめた事前予想では、54名のエコノミストのうち53名が政策金利の据え置きを予想(1名が0.25%の利上げを予想)していました。
■利上げは今年4月から4会合ぶりで、昨年4月以 降の利上げ幅は合計で4.00%になりました。

【ポイント2】物価見通しの悪化を懸念
5対3の賛成多数で利上げを決定
■声明文では、先行きの物価見通しが悪化しているとの懸念が示されました。電力料金など公定価格の引き上げや足元のブラジルレアルの下落の影響を念頭に、早期に引き締めを実施することで市場の物価見通しを抑える狙いがあると思われます。
■政策委員のうちトンビニ総裁を含む5人が利上げを主張し、3人が据え置きを主張しました。物価高への警戒とともに、景気低迷に配慮する考えも根強い模様です。

【今後の展開】2期目を迎えるルセフ政権の経済政策見直しに注目
■市場の物価見通しが下げ渋る一方、景気の低迷が続いており、中銀は金融引き締め姿勢を当面続けながらも、次回会合(12月2日~3日)以降の追加利上げについては、慎重に検討すると見られます。
■再選が決まったルセフ大統領は、財務相の変更などを通じて経済政策を見直す方針を示しています。金融政策による景気支援が難しいなか、2期目のルセフ政権には、中長期的な経済成長を高める政策への転換が期待されます。
■物価目標の重視、税制の透明性や公平性の向上、財政赤字削減といった、対抗馬のネーベス氏が掲げた市場の評価の高い政策をどの程度取り入れるかが当面の注目点となりそうです。