ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る日本経済(2016年2月)  景気は緩やかに回復し、マイナスを脱する【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る日本経済(2016年2月)  景気は緩やかに回復し、マイナスを脱する【デイリー】

2016年2月16日

【ポイント1】10‐12月期はマイナス成長

暖冬の影響で消費が弱い
■2015年10-12月期の実質GDP成長率(一次速報)は、前期比▲0.4%、同年率▲1.4%と2四半期ぶりのマイナス成長となりました。同年4‐6月期以降、景気の足踏み状態が続いています。

■設備投資の持ち直しがあった一方、個人消費が大きく減少、住宅投資、公共投資、輸出も悪化しました。個人消費に関しては暖冬による一時的な影響も指摘できます。

【ポイント2】小売業販売額は停滞

先行きの景況感は上向く
■2015年12月の小売業販売額は、前年同月比▲1.1%と2カ月連続のマイナスとなりました。外国人旅行客の押し上げ効果はありましたが、冬のボーナスが伸び悩む中、暖冬による冬物衣料などの不振が押し下げ要因になったとみられます。

■1月の景気ウォッチャー調査の現状判断DIは、前月から▲2.1ポイントの46.6ポイントでした。家計の飲食関連、企業の非製造業の落ち込みが目立ちました。ただし先行き判断については前月比1.3ポイント上昇の49.5ポイントで、家計、企業とも改善しているため、今後の景況感の持ち直しが期待されます。

【今後の展開】1-3月期の成長率はプラス転換、緩やかな回復へ

■1-3月期は、暖冬要因の剥落などから成長率はプラスに転換するとみられます。ただし、春闘の状況を見る限り賃金の改善は緩やかにとどまり、株安、円高による消費者マインドの抑制もあり回復テンポは緩やかと考えられます。

■日銀によるマイナス金利導入による金利低下に加え、2017年4月の消費税増税を前に、2016年度半ば以降は耐久財や住宅などへの需要増加が見込まれます。2016年度通年では0.9%程度の成長率が見込まれます。

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