ホームマーケット日々のマーケットレポート日本のGDP成長率と株式市場の動向  内需の回復基調が徐々に強まる【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

日本のGDP成長率と株式市場の動向  内需の回復基調が徐々に強まる【デイリー】

2015年5月20日

【ポイント1】1-3月期は+2.4%成長

外需は4四半期ぶりにマイナス寄与
■内閣府は20日、1-3月期のGDP統計1次速報値を発表しました。実質GDP成長率は、前期比年率+2.4%と伸びが加速しました。消費税増税の影響を脱し、住宅投資や設備投資が4四半期ぶりにプラスとなり、個人消費は緩やかながら3四半期連続のプラスでした。2014年度の実質GDP成長率は前年度比▲1.0%と、消費税増税の影響から2009年度以来のマイナス成長となりました。

■1-3月期の寄与度を見ると、内需(民間在庫品増加を含む)は3.1%のプラス寄与でした。民間在庫品増加のプラス寄与が2.0%と大きく、個人消費は0.9%のプラス寄与、住宅投資、設備投資はそれぞれ0.2%のプラス寄与でした。外需(純輸出)は、マイナス0.7%と4四半期ぶりのマイナス寄与でした。中国向けなど輸出の鈍化が影響しました。

【ポイント2】株価は年初来高値を更新

米ドル円レートは約2カ月ぶりの円安
■20日の日経平均株価は、前日比170.18円高の20,196.56円と、終値ベースで4月23日に付けた年初来高値を上回りました。欧米の株高や今回のGDP統計が市場予想を上回ったことなどが好感されました。

■米ドル円レートは、121.00円(20日15時現在)と約2カ月ぶりの円安ドル高となりました。GDP統計が市場予想を上回ったことよりも、米国の景気の底堅さを背景としたドル買いが優勢となった形です。

【今後の展開】2015年度は内需の回復基調が強まり、1%台半ばの成長に

■企業収益の拡大などを背景に賃上げが進展していることもあり、個人消費の回復の勢いが強まりつつあります。また外需は、アジアや欧米向けが底堅く推移することで今後持ち直すと見られ、2015年度は1%台半ばの成長が見込まれます。

■株価は、5月初旬に一時19,300円を切る水準まで下落しましたが、企業の好調な決算発表が好感され、持ち直しました。今後は、景気の緩やかな回復に伴い、企業収益の拡大に沿った展開になることが期待されます。

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