日本株、終値でも20,000円台回復【デイリー】
2015年4月22日
【ポイント1】世界的金融緩和と企業収益拡大期待が背景
国内景気の先行きにも期待が高まる
■22日の日経平均株価は、前日比224.81円高の20,133.90円と終値ベースで約15年ぶりに2万円の大台を回復しました。世界的な金融緩和環境や企業収益の拡大期待が背景です。
■22日発表の貿易収支が2年9カ月ぶりに黒字となったことが好感され、企業の決算発表を控え収益拡大期待の高まりなども株価を押し上げました。
■10日の取引時間中に一時2万円台を付けた後、米国や中国の景気下振れ懸念などから利益確定の売りが優勢となり、20日には一時19,600円を下回る場面もありました。その後、中国による金融緩和の強化などもあり持ち直しています。

【ポイント2】中長期的な収益向上への期待が高まる
2015年は2割増益へ
■株価上昇の背景には、企業が株主を重視する姿勢を強めていることもあります。自社株買いなどにより資本効率を高める企業や社外取締役を増やす企業などが増え、日本企業の収益が中長期的に向上する期待が高まっています。
■また、2015年の企業収益予想は、約2カ月前の前年比+5%から直近では同+19%に上向いており、過去最高を更新する見込みです。

【今後の展開】企業収益の拡大に沿って株価は底堅い展開へ
■日経平均株価が1万9,000円台で推移した2000年頃はIT(情報技術)バブルと呼ばれた局面で、株価収益率(PER)は約70倍前後でした。足元では予想利益ベースで19倍程度と過度な割高感はうかがわれません。
■個人消費の持ち直しや年金資金流入による株式需給の下支えなど株式市場の環境は良好と見られます。ギリシャ情勢への不安や中国景気の動向など不安定な要素もありますが、株価は企業収益拡大に沿った展開が期待されます。