ホームマーケット日々のマーケットレポート日銀が物価見通しを下方修正【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

日銀が物価見通しを下方修正【デイリー】

2015年1月22日

【ポイント1】原油安で物価見通しを下方修正

金融政策は現状を維持
■日銀は20日~21日に行われた金融政策決定会合で2015年度の物価見通しを引き下げる一方、経済見通しについては引き上げました。原油価格の下落などが物価や景気に影響するという見方を示しました。2015年度の物価上昇率については従来の1.7%から1.0%へ大きく下方修正されました。

■金融政策については、資産の買い入れについて現状を維持し、貸出増加支援の期限を1年間延長することなどを決定しました。

【ポイント2】2015年度中の2%達成は困難

目標達成の時期は後ずれへ
■日銀は2013年4月以降、「2年で2%の物価安定目標」を掲げ、大胆な金融緩和策を進めてきました。2014年10月にはデフレマインドの転換が遅延するリスクがあるとして量的・質的金融緩和策を拡充しました。しかし、原油安の影響などにより物価の上昇圧力は弱まりました。

■物価目標の達成時期は当初2015年度中としていましたが、日銀総裁は会見で達成時期については前後する可能性があると述べました。達成時期は遅れるものの、賃金上昇などにより物価上昇基調には変化がないとして、追加緩和に慎重な姿勢を見せました。

【今後の展開】追加金融緩和の可能性が高まる

■景気は消費税増税の影響が薄れつつあるものの足元の回復は緩慢となっています。しかし、企業業績が拡大基調にあることなどから、今後は賃金の上昇による消費の押し上げ効果が期待されます。

■一方、物価は原油価格の下落など下押し圧力が強まっています。4月30日の金融政策決定会合において、物価見通しは再度下方修正される可能性があることから、追加の金融緩和の可能性が高まってきました。

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