世界の「投信マネー」
グローバル、GEMに加え、欧州にも流入【デイリー】

■EPFRグローバル(注1)で世界の｢投信マネー」の17年5月の動向を見ると、株式ファンドは225億ドル(4月157億ドル)、債券ファンドは280億ドル(同431億ドル)の流入超でした。

■株式ファンドでは先進国全般に投資する「グローバル」(5月134億ドル) と新興国全般に投資する「GEM(注3)」(同72億ドル)の流入超が続いています。5月は「欧州」が同97億ドルと「GEM」を上回る流入超過額となりました。日本を含む「アジア(注4)」は同▲25億ドルの流出超となり、「新興国アジア（EMアジア）(注5)」は同8億ドルの流入超にとどまりました。

■「北米」が2カ月連続で流出超となりました。

■債券ファンドは引き続き「北米」を中心に流入しています（5月148億ドル）。また、「GEM」が同54億ドル、「グローバル」が同47億ドル、「欧州」も同29億ドルの流入超となりました。

■日本を含む「アジア」は4カ月ぶりに流入超となったものの同400万ドルにとどまり、「EMアジア」の流入超過額も4月の21億ドルから5月は5,300万ドルと大きく低下しました。「GEM」への資金流入は続いていることから、新興国市場から資金が流出しているわけではありません。新興国アジアの経済は好調に推移しており、引き続き魅力的な市場です。

■新興国アジアへの流入が鈍化している一方、「欧州」へ資金が流入しています。欧州経済の回復が鮮明化する中、政治的な混迷も落ち着きを取り戻しつつあり、投資魅力が増している可能性があります。