2016年の振り返り(為替市場)
前半は円高基調、10月以降は米ドル高が進行【デイリー】

2016年12月29日

【ポイント1】リスク回避から円高基調

10月以降は米ドル高傾向強まる

■2016年の為替市場は、年前半に円高が進み、10月以降は米ドル高が進行する展開となりました。年前半は、①中国景気の悪化懸念、②原油価格の大幅下落、③米国景気の不透明感等を背景に、リスク回避の姿勢が強まり、円を買う動きが強まりました。特に6月は、英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱が選択されたことから英ポンドは暴落、他の通貨も調整を余儀なくされました。円/米ドルは一時100円を割るまで急騰しました。

■10月以降は、好調な米国景気を背景に年内利上げが意識されたことや11月の米大統領選挙でトランプ氏が勝利したことで財政拡大型の景気回復期待が強まったことなどから、米ドル高が進みました。

【ポイント2】新興国は対円で二極化

年後半アジアは底堅く推移

■新興国では人民元等が弱くなる一方、ブラジル・レアルが堅調に推移し、対円で二極化が進みました。ブラジル・レアル高は政権交代と経済政策への期待が背景です。また、主なアジア通貨は新興国の中では下落率が相対的に低く推移しました。

【今後の展開】米ドル高モメンタムが働こう

■トランプ次期米大統領の経済政策や米利上げへの期待から米ドル高モメンタムが働きやすい環境となりそうです。一方、過度なドル高は米企業の収益を圧迫する懸念があり、「強いアメリカ」を志向するトランプ次期米大統領が過度なドル高を容認しない可能性もあります。次期政権のムニューチン次期財務長官の今後の発言には注意が必要です。

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