原油価格の動向(2016年12月)
OPEC、非加盟国が15年振りに協調減産で合意【デイリー】

2016年12月16日

【ポイント1】協調減産で合意成立

OPEC、非加盟国協調は15年振り

■2016年12月10日、OPEC(石油輸出国機構)とロシアなど非加盟国の産油国は、ウィーンで会合を開き、原油生産を協調して削減することで合意しました。OPECと非加盟国の協調減産は、2001年以来15年振りのことです。

■OPECは11月末の総会で、原油生産量を日量3,250万バレルに制限することに合意しています。今年11月の生産実績同3,387万バレルに対して同137万バレル程度の削減となります。これを受けて非加盟国も、同55.8万バレル削減することで合意しました。期間は17年1月1日より半年間で、その後さらに半年間の延長をするか検討します。

【ポイント2】シェア維持から価格安定へ

サウジアラビアの戦略転換が影響

■今回の合意成立の背景には、原油価格下落による財政収入の落ち込みに、OPEC加盟国、非加盟国とも耐え切れなくなってきたことがあると考えられます。特に、OPEC最大の産油国であるサウジアラビアが、それまでのシェア維持から価格安定へと戦略転換したことの影響が大きかったと見られます。

【今後の展開】減産合意、需給改善で価格は堅調な推移が見込まれる

■国際エネルギー機関(IEA)は、最新の予測で世界の原油需要を、16年が前年比130万バレル増から同140万バレル増、17年が同120万バレル増から同130万バレル増に上方修正しました。IEAは、今回の合意が遵守されれば、17年前半に供給不足に陥ると予想しています。

■協調減産成立による需給の改善見通しから、原油価格は今後も堅調に推移すると予想されます。ただ、価格がバレル当たり55ドル~60ドルを超えると、米国のシェール生産が拡大する可能性があり、上値の余地も限定的と考えられます。当面のところ、原油価格は同50ドル近傍での推移となりそうです。

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