ホームマーケット日々のマーケットレポート2015年の振り返り(世界の債券市場)  先進国の国債利回りはほぼ横這い【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

2015年の振り返り(世界の債券市場)  先進国の国債利回りはほぼ横這い【デイリー】

2015年12月15日

【ポイント1】先進国国債利回りは横這い

利上げ観測とリスク回避の綱引き
■米国では、国内景気が回復基調を辿ったことから、早期利上げ観測が強まり、2015年の前半は債券利回りが上昇しました。しかし、年後半に入ると、景気回復が緩やかだったこと、インフレ率も低位で安定したことから、利上げペースは緩やかになるとの見方が強まり、米国債の利回りは低下しました。

■また、年半ばからの原油価格の下落、夏場の中国人民元の切り下げ、中国株の急落などによりリスク回避の動きが強まったことが、利回り低下に拍車をかけました。

■欧州でも国債利回りは年前半に上昇しましたが、年後半はECBの追加緩和への期待感などから低下しました。

【ポイント2】社債利回りは上昇

新興国国債は各国異なる動き
■米国の利上げ観測、中国株式の急落などからリスク回避の動きが強まったうえ、原油安の関連企業への影響もあり、米国ハイイールド社債の利回りは上昇しました。

■新興国国債の利回りは、経常収支やインフレ率の水準、地政学リスク、原油安の影響などによりまちまちでした。そのなかでインド国債はインフレの安定などから、利回りが極めて安定的な推移となりました。

【今後の展開】国債利回りは緩やかな上昇へ

■米国が利上げ局面に入ることから、主要国の国債利回りには上昇圧力がかかると予想されます。ただ、利上げのペースは緩やかなものになる公算が大きく、利回りの上昇も緩慢なものになると考えられます。

■財政に不安のある新興国では、通貨の動向と合わせて国債利回りの急上昇などに注意する必要があります。

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