ホームマーケット日々のマーケットレポートロシアのGDP成長率(2015年1-3月期)  実質GDP成長率はマイナス転換、年後半以降回復へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

ロシアのGDP成長率(2015年1-3月期)  実質GDP成長率はマイナス転換、年後半以降回復へ【デイリー】

2015年5月19日

【ポイント1】1-3月期は▲1.9%に後退

2009年以来のマイナス成長
■ロシア連邦統計局は15日、2015年1-3月期のGDP統計(速報)を発表しました。実質GDP成長率は、前年同期比▲1.9%と2009年10-12期以来のマイナス成長に転じました。事前予想(同▲2.6%、ブルームバーグ集計)よりは小幅のマイナスに留まりました。

■欧米による経済制裁は長期化しているものの、大幅な原油安・ルーブル安が、次第に落ち着きを取り戻しつつあることなどから、予想ほどは悪化しなかったようです。

【ポイント2】年後半以降回復へ

金融緩和で景気回復期待
■実質GDP成長率は、2015年が▲4.1%、2016年が+0.5%(市場コンセンサス、ブルームバーグ調査)と予想されています。2015年はマイナス成長が7-9月期まで3四半期続く見通しですが、金融緩和策などの効果もあって年後半からは次第に回復基調に入ると見られます。

【今後の展開】株価は先んじて上昇

■株式市場は堅調に推移しています。ロシアの主要な株価指数であるRTS指数と実質GDP成長率の関係を見ると、2009年に実質GDP成長率がマイナスに転換した後、マイナス幅が拡大する過程でも株式市場は実体経済の回復に先んじて堅調に推移しました。

■原油価格、ルーブルが安定することが重要ですが、今後は、追加の金融緩和が実施される可能性が高いこと、ウクライナとの停戦合意を順守することで、欧米の対ロシア制裁が解除される見通しが強まっていることも、ロシア経済にはプラスです。経済の回復に先んじて株価は堅調に推移すると期待されます。

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