南アフリカの金融政策(2017年11月)
財政見通しの悪化や政治的不透明感からランドは不安定【デイリー】

2017年11月24日

【ポイント1】政策金利は据え置き

据え置きは市場予想の通り

■南アフリカ準備銀行(中央銀行、以下中銀)は23日の金融政策委員会で、政策金利(レポ金利)を6.75%に据え置きました。市場(ブルームバーグ集計)では19名のエコノミスト全員が据え置きと予想していました。

【ポイント2】経済見通しを下方修正

物価見通しは上方修正

■中銀は経済見通し(実質GDP成長率)について、17年を前年比+0.7%(前回+0.6%)と上方修正した一方、18年と19年は下方修正しました。

■物価見通しについては、17年を前年比+5.3%で据え置いた一方、18年と19年を上方修正しました。南アフリカの10月の消費者物価指数は前年同月比+4.8%と9月の同+5.1%から低下しました。しかし、原油価格の上昇や平均賃金の上昇、2018年の為替レートの想定の修正などにより、中銀は2018年以降の予想を上方修正しました。

【今後の展開】ランド安を防ぐために利上げが見込まれる

■10月に発表された中期財政計画では、財政赤字や政府債務の拡大が示される内容となりました。こうした財政見通しの大幅な下方修正などを受けて、大手格付け機関のS&Pグローバル・レーティングやMoody’sインベスターズ・サービシーズは自国通貨建て長期債務(BBBー相当)の格下げを実施する可能性があります。南アフリカ国債が格下げされ投資適格から外れれば、同国債への売り圧力が高まると考えられます。

■こうした格下げリスクの高まりや、12月に予定されている与党・アフリカ民族会議(ANC)の総裁選挙への不透明感から、通貨ランドは不安定な動きが続きそうです。また、ランド安が進むようであれば、中銀は通貨防衛のために、利上げを行う可能性があります。

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