ECBの金融政策は緩和を維持(2017年6月)
景気判断を上方修正、緩和縮小も視界に 【デイリー】

2017年6月9日

【ポイント1】金利政策を据え置き

量的緩和策も継続

■欧州中央銀行(ECB)は6月8日の理事会で、政策金利、中銀預金金利(金融機関がECBに余剰資金を預け入れた際に適用する金利)をそれぞれ0.00%、▲0.40%に据え置く決定をしました。

■量的緩和策である資産購入プログラムの内容にも、変更はありませんでした。すなわち、少なくとも2017年末まで合計で月600億ユーロの国債や社
債などを購入するとの方針を維持しました。

【ポイント2】しばらく緩和姿勢を維持へ

経済見通しは小幅に上方修正

■将来の金融政策に対する考え方を示すフォワードガイダンスは、「資産購入プログラム終了後もかなりの期間、政策金利が現状水準で推移することを期待する」でした。会合後のECB総裁会見では、経済情勢次第で利下げを実施する可能性にも言及し、必要があれば資産購入の延長や規模拡大を実施することを示唆しました。

■経済判断については、19年までのユーロ圏成長率予測値を小幅に上方修正し、見通しに対するリスクも従来の「下振れ」から「概ね均衡」へと変更しました。一方、物価判断は、原油価格の下落等を受けインフレの予想値を下方修正し、「基調はなお抑制されている」との従来の見解を踏襲しました。

【今後の展開】金融緩和は継続だが、9月頃から量的緩和縮小が視界に入ろう

■今回の会合では、金融政策が据え置かれましたが、ECBによる景気評価が僅かながら前進し、物価も底入れしつつあるため、9月理事会頃からのタイミングで量的金融緩和縮小が発表されると考えられます。

■「資産購入プログラム終了後もかなりの期間、政策金利は現行水準で推移」するとのフォーワードガイダンスから判断すると、政策金利は、少なくとも18年末まで据え置かれると予想されます。

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