ホームマーケット日々のマーケットレポートBOEの金融政策(2016年8月) 金利、量、質の3つの面から金融緩和/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

BOEの金融政策(2016年8月) 金利、量、質の3つの面から金融緩和 【デイリー】

2016年8月5日

【ポイント1】政策金利を0.25%引き下げ

量的緩和の規模を拡大

■イングランド銀行(BOE)は、4日の金融政策委員会で、利下げや量的緩和拡大などを柱とする、金融緩和策を決定しました。英国の欧州連合(EU)離脱選択で景気悪化懸念が強まる中、金融緩和拡大で景気下支えを狙います。

■政策金利は0.5%から0.25%に引き下げ。

■量的緩和の規模は、国債の購入枠を600億ポンド上乗せして4,350億ポンドにします。さらに英国企業の社債を最大100億ポンドを別途買い入れます。

■BOEが銀行などに低金利で最大約1,000億ポンドを貸し出す仕組みも導入します。

【ポイント2】経済見通しを大幅下方修正

■BOEは同日発表のインフレ報告書で、17年のGDP成長率見通しを0.8%と、前回5月の報告書より1.5%引き下げました。一方、17年の消費者物価上昇率はポンド安を見込み、2.0%と、前回から0.2%引き上げました。

【今後の展開】英ポンドは下落圧力を受けやすい

■BOEは、今後、成⻑率が想定以上に下振れるようであれば、⾦融緩和政策をさらに拡大する余地があるとしています。このため、早期追加緩和の可能性もありますが、当面は政策効果を⾒極める時間帯に⼊るため、据え置きが見込まれます。

■BOEの大規模な金融緩和策に為替市場は反応し、英ポンドは4日、対ドルで1ポンド=1.31ドル台と、約1週間ぶりのポンド安・ドル高水準を付けました。英国のEU離脱選択に伴う不透明感から当面英ポンドは下落圧力を受けやすい地合いと見られます。

関連マーケットレポート