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アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年9月)
円ベースでは3市場とも上昇【デイリー】

2017年10月12日

【ポイント1】オーストラリアが続伸

香港、シンガポール市場は反落

■17年9月のアジア・オセアニアリート市場を現地通貨ベースで見ると、オーストラリア市場が続伸する一方、香港、シンガポール市場は反落しました。

■香港市場は、金融政策の連動性が高い米国で利上げ観測が高まり、長期金利が上昇したことを受けて下落しました。

■シンガポール市場は、景況感が改善方向にあるなか、年初来の堅調な上昇に対して利益確定とみられる売りが優勢となり下落しました。

■オーストラリア市場は、地政学リスクが続くなかでディフェンシブ性が見直され、小幅に上昇しました。

【ポイント2】円ベースは3市場とも上昇

円安で通貨はプラス寄与

■17年9月の同市場の騰落率を円ベースで見ると、3市場ともプラスとなりました。円相場が各通貨に対して下落したため、円安により為替効果がプラスに寄与しました。

■円ベースで過去1年の騰落率を見ると、香港、シンガポール市場は20%を超える上昇、オーストラリア市場は10%を超える上昇と、堅調です。

【今後の展開】ディフェンシブ性や相対的な配当利回りの高さが注目されよう

■アジア・オセアニアリート市場は、米欧の中央銀行が金融政策の正常化を進めるなかで、今後も長期金利上昇の影響を一定程度受けることは避けられませんが、各国・地域経済の拡大と不動産市況の改善に伴う安定的な賃料収入を背景とした利益成長が見込まれるため、中長期的には堅調な推移が期待されます。北朝鮮情勢を巡る地政学リスクなど不透明要因が続くなかで、リートのディフェンシブ性に加え、相対的な配当利回りの高さや財務の健全性からも、アジア・オセアニアリート市場は注目されそうです。

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