豪州の債券市場(2017年1月)
物価の低位安定で落ち着いた推移となる見通し【デイリー】

2017年1月5日

【ポイント1】利回りは16年後半に上昇

危険回避の動きが後退

■2016年前半の豪州10年国債利回りは、低下基調を辿りました。5月に豪州準備銀行(RBA)が利下げ(2.00%→1.75%)に踏み切ったうえ、中国や米国経済の減速、原油価格の下落、英国の国民投票での欧州連合(EU)離脱選択などにより危険回避の動きが強まったためです。

■しかし、年の後半は、8月にRBAが追加利下げを実施したものの(1.75%→1.50%)、米国経済が持ち直してきたうえに、米大統領選で、財政支出拡大による景気刺激を唱えるトランプ候補が勝利したことを受け、豪州の国債利回りは上昇しました。

【ポイント2】政策金利は据え置きの見通し

物価上昇率が緩やかに加速

■RBAは、今後しばらく政策金利を現行の1.50%で据え置く見通しです。17年後半にかけて消費者物価上昇率が加速する見通しだからです。

■ただし、景気拡大、賃金上昇のペースは緩慢と予想され、物価上昇率は加速したとしても、せいぜいRBAの目標レンジ+2%~+3%の下限付近にとどまる見込みです。

【今後の展開】物価安定で利回りは落ち着いた推移となろう

■米国が利上げ局面に入ってきたうえ、豪州でも利下げ局面が終了したと見られることなどから、豪州の債券利回りには今後も上昇圧力がかかると予想されます。

■もっとも、①米国の利上げペースは緩慢なものにとどまる見込み、②物価の上昇も緩やかなものが予想される、などを踏まえると、豪州債利回りは比較的落ち着いた推移になると考えられます。

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