ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る豪州経済(2016年6月) 非資源セクターが景気の拡大を牽引/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る豪州経済(2016年6月)
非資源セクターが景気の拡大を牽引 【デイリー】

2016年6月17日

【ポイント1】非資源セクターが成長の柱

景気は堅調に推移

■2016年1-3月期の実質GDP成長率は、前年比+3.1%となり、市場予想の同+2.8%を上回りました。輸出の拡大によるものです。

■豪州は「資源国」のイメージが強いのですが、GDPの需要項目を資源セクターと、非資源セクターに分けると、実際は非資源セクターが全体の成長を牽引しているのが見て取れます。

■非資源セクターの需要は、企業の景況感との間に強い連動性を持っています。その企業景況感指数は上昇基調にあることから、非資源セクターの需要は当面、安定した推移が見込まれます。

【ポイント2】政策金利は据え置き

物価は安定

■豪州準備銀行(RBA)は、6月7日に開催された金融政策決定会合で、政策金利を1.75%に据え置きました。

■市場には、利下げ期待がありますが、豪州の景気が安定した推移を辿っていること、景気拡大により消費者物価上昇率は低い水準ながらも持ち直すと見られることなどを踏まえると、政策金利は当面、据え置かれると考えられます。

【今後の展開】日銀の金融緩和期待が円高・豪ドル安に歯止めをかける公算

■米国の追加利上げ観測後退や、欧州連合(EU)離脱の是非を問うイギリスの国民投票への不透明感の高まりなどから、安全通貨とみなされる円への需要が強まり、豪ドルの対円レートは下落しています。

■物価の低迷や円高地合いの継続から、日銀の追加緩和観測は継続する見通しです。英国のEU離脱というリスクはありますが、金融緩和の観測が円高・豪ドル安に歯止めをかけることが期待されます。

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