ホームマーケット日々のマーケットレポート豪ドルの足元の状況と今後の見通し 豪ドルは底堅い推移へ/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

豪ドルの足元の状況と今後の見通し
豪ドルは底堅い推移へ 【デイリー】

2016年6月10日

【ポイント1】豪ドルの対円相場は横ばい

根強い日銀の追加緩和期待

■豪ドルは5月以降、対円で下落歩調を辿っていましたが、6月に入ってから底堅く推移しています。

■豪州の16年1-3月期の実質GDP成長率が前期比+1.1%と、市場予想の同+0.8%を上回ったこと、豪州準備銀行(RBA)が6月の政策決定会合で政策金利を据え置いたこと、日銀の追加緩和への期待が根強いことなどが理由です。

【ポイント2】政策金利は当面据え置き

景気は緩やかな拡大見通し

■RBAは、前に述べた通り、6月7日の会合で政策金利を1.75%に据え置きました。前回5月の政策決定会合で政策金利を0.25%引き下げたこと、16年1-3月期の豪州の実質GDP成長率が事前予想の前期比+0.8%を上回る同+1.1%となったこと、などによると考えられます。

■雇用回復や金利低下を背景とした家計支出の増加を軸に、豪州景気は拡大基調を維持する見通しです。インフレ率は、低い水準ながらも、景気の拡大とともに持ち直すと予想されます。これらを踏まえると、政策金利はしばらく据え置かれると考えられます。

【今後の展開】中国経済や日豪金利差などから見ると、豪ドルは底堅い推移へ

■豪州経済に大きな影響を及ぼす中国の経済は、今年3月以降、住宅ブームの高まりにより、落ち着きつつあります。これに伴って、豪州の主要輸出品のひとつである鉄鉱石の価格も、持ち直しつつあります。

■日豪の金利差に目を転じると、政策金利据え置き見通しのRBAに対し、日銀は強力な金融緩和を進める方針です。ここから金利差が一段と縮小する公算は小さいと考えられます。これらにより、豪ドルは底堅く推移する見込みです。

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