ホームマーケット日々のマーケットレポートインドの金融政策(2016年6月)【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

インドの金融政策(2016年6月)
政策金利は据え置き。ただし金融緩和姿勢は継続。【デイリー】

2016年6月8日

【ポイント1】政策金利は据え置き

金融緩和姿勢は継続

■インド準備銀行(RBI、中央銀行)は7日、政策金利(レポ金利)を6.50%に据え置きました。

■前回の金融決定会合(4月5日)で発表された各種金融緩和政策は、銀行貸出増加に好影響を与えていると見られます。

■RBIの緩和姿勢の背景には、例年を上回るモンスーンの降雨予想があります。食品価格の低下を通じ、インフレ低下が期待されます。

【ポイント2】インド国債の需給タイト化

預金増加と共に国債投資も増加

■RBIが発表した約1,500億米ドルの買いオペ(RBIが市場から国債を買い取り資金を供給)によりインド国債が市場から吸い上げられています。一方、高い実質金利(金利とインフレの差)により銀行預金が増加し、結果として銀行による国債投資が増加しています。

■一方、インドの財政健全化が進んでおり、国債依存度が低下しています。以上より、インド国債の需給はタイト化しそうです。

【今後の展開】RBIの金融緩和継続と良好なモンスーンでインド市場は堅調に

■RBIの緩和政策継続により、好調な民間銀行を中心に個人や企業への低利な貸出が増加し、個人消費や企業業績にプラスに働きます。中でも企業の資金調達コスト低下は利益増加につながり、インド株式市場には好材料となります。

■モンスーン開始直前のインド気象庁とスカイメット社の降雨予報は、+6%と+9%と前回予報(今年4月)に続いて例年を上回りました。農作物の供給増加によるインフレ低下期待から、RBIの政策金利引下げ余地が高まり、インド債券市場には好材料となります。

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