豪中銀、政策金利を据え置き、豪ドルは底堅く推移しよう 【デイリー】
2016年6月7日
【ポイント1】過去最低の1.75%を維持

インフレ見通しも維持
■オーストラリア準備銀行(RBA)は6月7日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.75%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、エコノミスト26名中、25名が据え置き、1名が利下げを予想していました。
■前回の会合で政策金利を0.25%引き下げ1.75%としたこと、RBAが注視する物価統計が前回5月の会合以降、発表されていないこと、16年1-3月期の実質GDP成長率が事前予想の前期比+0.8%を上回る同+1.1%となったことなどから、ひとまず様子見の姿勢をとったと考えられます。
【ポイント2】当面、据え置きの見通し

インフレ率は緩やかに持ち直そう
■前回の声明文で、触れられなかった先行きの金融政策スタンスについては、今回も特に言及はありませんでした。
■雇用の回復を背景とした個人消費の増加を軸に、豪州の景気は拡大基調を維持する見込みです。景気の拡大によりインフレ率は引き続き低い水準ながらも持ち直すと予想されます。これらから判断すると、政策金利はしばらく据え置かれると考えられます。
【今後の展開】豪ドルの対円相場は底堅い展開へ
■政策決定会合直後の豪ドルは、政策金利据え置きを好感して、対米ドル、対円で上昇しています。
■日本政府および日銀への政策期待から円高圧力が後退していることも、対円での豪ドル相場に影響していると見られます。日本の政策については、今後の展開を見極める必要がありますが、目先、豪ドルの対円相場は底堅く推移すると予想されます。