豪中銀、政策金利を据え置き、豪ドルは底堅い動き【デイリー】
2015年12月1日
【ポイント1】過去最低の2%を継続
景気、インフレの見通しを維持
■オーストラリア準備銀行(RBA)は1日、政策金利を2.00%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、29名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。
■景気、物価については、「長期平均を下回る緩やかな経済成長がしばらく続くため、向う1年~2年はインフレ目標に沿う」との見方を維持しました。

【ポイント2】為替は底堅い展開
利下げ観測が後退
■為替については、「主要な商品価格の大幅な下落に、豪ドルは適応しつつある」と中立的な評価を維持しました。RBAは、現状の豪ドルの水準をほぼ妥当と判断しているようです。
■10月の失業率が5.9%と、市場予想の6.2%を大きく下回ったことなどもあり、このところ利下げ観測はやや後退しています。これを受けて、豪ドルの対円レートは上昇傾向にあります。

【今後の展開】政策金利は当面据え置き、豪ドルは底堅い推移が継続へ
■設備投資の不振を、利下げ効果などによる個人消費と住宅投資の拡大で吸収し、景気は緩やかな回復が見込まれます。
■賃金の伸び悩みや資源価格の下落などから、インフレは当面、低位で推移する見通しです。
■利下げの可能性が全くなくなったわけではありませんが、緩やかな景気回復と低インフレの持続により、RBAは当面、政策金利を据え置くとみられます。日豪金利差が維持されることなどから、豪ドル円レートは底堅い展開が続きそうです。