ホームマーケット日々のマーケットレポートアジア開発銀行(ADB)の経済見通し(2015年3月)  アジア新興国・地域の成長が世界をけん引【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

アジア開発銀行(ADB)の経済見通し(2015年3月)  アジア新興国・地域の成長が世界をけん引【デイリー】

2015年3月27日

【ポイント1】高成長が持続

先進国向け輸出が拡大
■アジア開発銀行(ADB)は24日、「アジア経済見通し2015年」(日本などを除くアジア・太平洋の45カ国・地域を対象、以下、域内)を発表しました。域内全体の経済成長率は、2015年、2016年ともに6.3%と予想され、2014年(6.3%)から堅調な成長が持続する見通しです。

■2015年は、原油・資源価格の安定による消費・投資の上振れや主要先進国経済の回復による輸出の拡大により、多くの国・地域で成長の勢いが増すと分析しています。

■またADBは、中長期的に持続的な成長を可能とするため、原油・資源価格が下落した機会をとらえ、燃料補助金の削減などで一層の構造改革を進めることなどを提言しました。

【ポイント2】インドの成長率が中国を上回る

東南アジアは堅調
■ADBは、インド、東南アジアの経済が勢いを増し、中国の減速をカバーすると見ています。
インドは、モディ政権による経済の構造改革の前進や外需の改善により加速する見通しです。
中国は、量から質を目指す経済の構造改革が進展することにより減速する見通しです。
東南アジア10カ国の成長率は、インドネシアやタイの回復により加速する見通しです。

【今後の展開】アジア新興国の成長率は引き続き世界の中で相対的に高くなる見通し

■物価上昇率は、資源価格が低位で推移することを前提に、2015年は前年の3.1%から2.6%へ低下し、2016年は3.0%へ緩やかに上昇する見込みです。物価の落ち着きから、域内の緩和的な金融環境は当面続くと見られます。

■域内の成長率は、インド、インドネシアでの経済構造改革や先進国向け輸出の拡大に加え、域内での緩和的な金融環境にも支えられ、引き続き世界の中で相対的に高くなる見通しです。

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