ホームマーケット日々のマーケットレポートインドネシアが予想外の利下げ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

インドネシアが予想外の利下げ【デイリー】

2015年2月18日

【ポイント1】政策金利を0.25%引き下げ

利下げは3年ぶり
■インドネシア銀行(中央銀行、以下中銀)は17日、政策金利を0.25%引き下げ7.50%にすることを発表しました。ブルームバーグの集計によると、エコノミスト20名全員が政策金利の据え置きを予想しており、予想外の決定になりました。

■原油安などを背景に、中国、ロシア、トルコなどの新興国で金融緩和が目立っており、インドネシアも2012年2月以来およそ3年ぶりの利下げとなりました。

【ポイント2】景気テコ入れをねらう

物価の安定化を見込む
■中銀は、原油安や野菜など食品価格の落ち着きなどを背景に、物価上昇率が今年から来年にかけて目標(年+4%±1%)レンジ下限近くで推移するとの見方を示しました。物価が落ち着く見通しを背景に、利下げによる景気テコ入れをねらったと見られます。

■中銀は、インドネシアルピア安により、製品などの輸出が増加する一方、消費財の輸入が減少し、経常収支が改善方向にあることを強調しています。海外からの投資が大幅な流入超過となり、外貨準備が増加したこともあり、中銀がルピアの安定化に自信を深めた様子もうかがわれます。

【今後の展開】ジョコウィの構造改革が成長を下支え、追加利下げには通貨動向がカギ

■ジョコウィ大統領は昨年10月に就任後、補助金削減などで財政再建に取り組んでいます。また、外国企業の投資手続き簡素化なども進めています。こうした改革により海外からの投資が拡大し、中長期的に経済成長率が高まると期待されます。

■政府による構造改革への期待は、ルピアの下支え要因です。一方、米国では今年半ば以降に利上げが見込まれており、ルピアの上値を抑えそうです。追加利下げは、ルピアの動向などを見極めながら、慎重に検討されると思われます。

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