ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見るインド経済(2015年1月)  利下げで景気は底堅く推移【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見るインド経済(2015年1月)  利下げで景気は底堅く推移【デイリー】

2015年1月20日

【ポイント1】企業景況感は改善傾向

生産は今後持ち直しへ
■2014年12月の輸出が前年同月比でマイナスに転じたことや、鉱工業生産が、基調として前年比プラスを維持しているものの伸び悩んでいることから、昨年末にかけての製造業の活動はやや低調だったと見られます。

■ただし、より先行性のある企業景況感(製造業PMI)は改善傾向にあり、今後生産の持ち直しが期待されます。企業景況感の改善は原油安などによる物価の落ち着きや経済構造改革への期待が要因と見られます。

【ポイント2】物価上昇率は低位安定

インド準備銀行は利下げ
■12月の消費者物価指数は、前年同月比+5.0%と前月の同+4.4%から上昇しましたが低位にとどまっています。野菜と原油の価格に底入れ感が出てきたことや工業製品が安定していることから物価は低位で安定した推移が見込まれます。

■インド準備銀行(中銀、以下RBI)は、1月15日の臨時会合で政策金利のレポレートを0.25%引き下げ、7.75%とすることを決定しました。物価上昇率がRBIの当初想定より低下したことや政府が財政赤字の削減を目指しておりインフレ圧力の低下が見込まれることが背景です。

【今後の展開】利下げの継続や輸出の拡大を支えに底堅く推移する見込み

■物価上昇率は、原油など資源価格の安定した推移が見込まれることから、2016年1月の目標である年+6%を下回って推移しそうです。RBIは年内に複数回の利下げを実施するとの見方が市場では強まっています。

■利下げの継続や世界経済の回復による緩やかな輸出の拡大を支えに、景気は底堅く推移すると見込まれます。

■安定した政権による構造改革の推進、金融制度改革、物価の落ち着きなどから持続的な高成長の実現の可能性が高まっています。

■これらの進展に加え、財政健全化の進展も国債の信用力を高め、中長期的にもルピーは底堅く推移すると期待されます。

関連マーケットレポート