オーストラリアの金融政策(2014年12月) 15会合連続で政策金利を据え置き【デイリー】
2014年12月2日
【ポイント1】過去最低の2.5%で据え置き
決定は市場予想通り
■オーストラリア準備銀行(RBA)は2日、政策金利を過去最低の2.5%に据え置くことを発表しました。据え置きは、市場予想通りであり、15会合連続です。
■声明文では、引き続き「現行の政策は、景気とインフレの見通しに沿う」とし、これまで通り現行水準での低金利政策の継続を示唆しました。

【ポイント2】物価上昇率は低下
消費は底堅く推移
■物価上昇率は、賃金の上昇率が安定的に推移すると見られることやエネルギー価格の下落により、2%台前半で当面安定的に推移しそうです。
■消費は、低金利や雇用環境の改善に支えられ、底堅い推移が見込まれます。
■一方、足元で鉄鉱石などの資源価格が下落基調にあります。資源価格の下落は、輸出額や投資の減少要因となることから、景気にはやや不透明感も出ています。

【今後の展開】豪ドルは比較的高い金利や日銀の金融緩和により対円で底堅く推移
■低金利や雇用環境の改善などによる消費の増加に支えられ、景気は当面底堅く推移しそうです。GDP成長率は年+3%程度が見込まれています。
■RBAは、足元の物価上昇率の低下なども踏まえ今後2年間の物価上昇率が年+2~3%の目標と合致するとの見方を前回に引き続き示しています。物価は、エネルギー価格の下落により当面は落ち着き、RBAの見方に沿って推移しそうです。
■RBAは、物価の落ち着きから政策金利を当面据え置きそうです。ただし、資源価格の下落により景気が下振れた場合には、利下げ観測が強まりそうです。
■豪ドルは、比較的高い金利水準が当面継続しそうなことや日銀の強力な金融緩和により円安傾向が継続しそうなことから、対円で底堅い推移が見込まれます。