オーストラリアの金融政策(2014年11月) 14会合連続で政策金利を据え置き【デイリー】
2014年11月4日
【ポイント1】過去最低の2.5%を維持
市場予想通りの決定
■オーストラリア準備銀行(RBA)は4日、政策金利を過去最低の2.5%に据え置くことを発表しました。据え置きは、市場予想通りであり、14会合連続です。
■声明文では、「現行の政策は、景気とインフレの見通しに沿う」とし、これまで通り現行水準での低金利政策の継続を示唆しました。

【ポイント2】物価上昇率は低下傾向
個人消費は底堅さを維持
■物価上昇率は、賃金の上昇率が当面安定的に推移すると見込まれることや、足元で通信や交通など幅広い分野で価格上昇率が低下していることから、全体として緩やかな低下傾向にあると見られます。
■小売売上高は、足元で家具や外食などで増加しています。個人消費は、堅調な住宅市場に支えられ底堅い推移が見込まれます。
■輸出は、低迷していた中国向け鉄鉱石輸出が増勢を維持していることなどから持ち直しの兆しが見られます。

【今後の展開】豪ドルは相対的高金利と日銀の追加金融緩和により対円で底堅く推移
■GDP成長率は、低金利や雇用環境の改善などによる個人消費の増加に支えられ、年率+3%前後で底堅く推移しそうです。
■RBAは、足元の物価上昇率の低下なども踏まえ今後2年間の物価上昇率が年+2~3%の目標と合致するとの見方を前回に引き続き示しています。物価はRBAの見方に沿って推移しそうです。
■物価上昇率が落ち着いていることから、RBAは政策金利を当面据え置きそうです。
■豪ドルは、相対的に高い金利状況が当面継続しそうなことや日銀が実施した追加金融緩和により円安に振れやすい状況も継続しそうなことから、対円で底堅い推移が見込まれます。