ホームマーケット日々のマーケットレポートトルコの金融政策(2014年10月)  2会合連続で各種政策金利を据え置き【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

トルコの金融政策(2014年10月)  2会合連続で各種政策金利を据え置き【デイリー】

2014年10月24日

【ポイント1】政策金利水準の正常化を今回も見送り

大方の予想通りの決定
■トルコ中央銀行(以下、中銀)は23日、1週間物レポ金利を8.25%に、金利誘導レンジの上限金利を11.25%に、下限金利を7.50%に、いずれも据え置くことを決定しました。

■中銀は今年1月、トルコリラの安定化などを狙い、臨時の措置として各種政策金利を大幅に引き上げました。5月以降は、各種政策金利水準の正常化を進めています。しかし、足元のトルコリラ安や物価高などから、市場では9月の会合に続き各種政策金利の据え置きが予想されていました。

【ポイント2】引き締めスタンスを当面維持

物価見通し改善の遅れを懸念
■9月の消費者物価指数は前年同月比+8.86%と前月からやや低下したものの、中銀の物価目標(年+5%)を大きく上回っています。また、1年後の市場予想は同+7%台半ばと下げ渋る見込みです。

■中銀は、足元の原油価格の低下が来年以降の物価上昇を抑えるとの期待を示しました。一方、中銀は引き続き食品価格の上昇などによる物価見通し改善の遅れを懸念しています。中銀は、物価見通しが顕著に改善するまで、現行の金融引き締めスタンスを続ける考えです。

【今後の展開】政策金利水準の正常化再開は、物価見通しの改善後の見込み

■景気が減速傾向にあることから、中銀は物価見通しが改善する場合には、各種政策金利水準の正常化を再開する見込みです。ただし、足元のリラ安や物価高から、中銀は引き続き利下げには慎重にならざるを得ないと見られます。

■米国の利上げ時期に関する観測や、中東情勢の混乱などから、リラは米ドルに対し上値の重い展開が続くと思われます。ただし対円では、日銀の追加金融緩和観測などもあり、リラは底堅い動きになりそうです。

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