ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る豪州経済(2014年9月)  景気は個人消費に支えられ底堅い推移へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る豪州経済(2014年9月)  景気は個人消費に支えられ底堅い推移へ【デイリー】

2014年9月25日

【ポイント1】内需が支え底堅い成長

GDP成長率は市場予想を上回る
■4-6月期の実質GDP成長率は、前期比+0.5%、前年同期比+3.1%となりました。ブルームバーグ社集計の予想(前期比+0.4%、前年同期比+3.0%)を上回りました。

■前期比の寄与度を見ると、個人消費と民間投資は、堅調な住宅市場を背景として底堅く推移しました。一方、純輸出(輸出-輸入)は、輸出の減少と輸入の増加により押し下げ要因となりました。

【ポイント2】雇用環境は改善

輸出は日本と中国向けが増加
■8月の失業率は前月の6.4%から6.1%へ低下しました。雇用者数は前月比+12万1,000人と大幅に増加しました。雇用の改善傾向は続いていますが、大幅な増加は統計の集計方法の変更なども影響していると見られます。また、7月の小売売上高は前年同月比+5.9%と底堅く推移しました。

■7月の輸出は、日本と中国向けの増加を主な要因として前月比+1.0%と増加しました。輸出は、中国経済の安定化などから、減速に歯止めがかかりつつあります。

【今後の展開】景気は個人消費に支えられ底堅く推移する見込み

■GDP成長率は、低金利による住宅投資の拡大や、資産価格の上昇と雇用環境の改善による個人消費の増加に支えられ、年率+3%前後で推移しそうです。

■豪州準備銀行(中央銀行)は、今後2年間の物価上昇率が年+2~3%で推移すると見ています。物価上昇率は、賃金の上昇率が安定的に推移すると見られることから、緩やかに低下する見込みです。

■雇用環境の改善が続くと、利上げ観測が強まると見られます。ただし、景気の本格的な回復を前に利上げは難しいと見られることから、政策金利は当面据え置かれそうです。

■米国の早期利上げ観測の高まりは波乱要因として注意が必要ですが、豪ドルは、相対的な高金利から底堅い推移が見込まれます。

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