ホームマーケット日々のマーケットレポートASEAN4のGDP成長率(2014年4-6月期)  3カ国の実質GDP成長率が加速【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

ASEAN4のGDP成長率(2014年4-6月期)  3カ国の実質GDP成長率が加速【デイリー】

2014年9月9日

【ポイント1】マレーシア、タイ、フィリピンで経済成長が加速

インドネシアは小幅に減速
■マレーシアの2014年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.4%と前四半期(同+6.2%)から加速しました。消費は鈍化したものの、固定資産投資と輸出がけん引しました。

■タイは同+0.4%と前四半期(同▲0.6%)からプラスに転換しました。消費と投資に底入れ感が出てきました。

■フィリピンは同+6.4%と前四半期(同+5.6%)から加速しました。輸出が好調を維持しました。

■インドネシアは同+5.1%と前四半期(同+5.2%)から減速しました。輸出が減少しました。

【ポイント2】輸出は明暗が分かれる

純輸出は4カ国の成長率を押し上げ
■マレーシアとフィリピンは輸出をけん引役に高成長を維持しました。一方、インドネシアの輸出は資源関連を、タイの輸出は自動車関連を要因として不振となりました。

■4カ国の純輸出(輸出-輸入)は、概ね輸入が抑えられたことから、各国のGDP成長率を押し上げました。また、在庫投資は4カ国の成長率を押し下げました。

【今後の展開】景気は輸出の回復やインフラ投資に支えられ堅調に推移する見込み

■マレーシアとフィリピンでは輸出の好調が引き続き見込まれます。タイとインドネシアの輸出も、米国経済の回復や中国経済の安定化による回復が見込まれます。

■インドネシアでは10月発足の新政権によるインフラ投資の拡大が、タイでは暫定内閣の発足を受けた政情の安定化が見込まれることから、内需が持ち直しそうです。

■マレーシアとフィリピンの物価上昇率は上昇傾向です。高成長を背景に両国の中央銀行は追加利上げを行いそうです。

■タイの物価上昇率は低位での安定が当面見込まれます。インドネシアの物価は、補助金政策の変更などにより燃料価格が上昇に向かうとの見方もあります。景気支援のため、両国の政策金利は現状の低水準に当面据え置かれそうです。

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