ホームマーケット日々のマーケットレポートオーストラリアの金融政策(2014年9月)  政策金利を据え置き、低金利政策が長期化へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

オーストラリアの金融政策(2014年9月)  政策金利を据え置き、低金利政策が長期化へ【デイリー】

2014年9月2日

【ポイント1】過去最低の2.5%で据え置き

市場予想通りの決定
■オーストラリア準備銀行(以下、RBA)は2日、政策金利を2.5%に据え置くことを発表しました。据え置きは12会合連続となり、過去最低の政策金利継続は1年以上に及んでいます。

■公表した声明文では、「現行の政策は、景気とインフレの見通しに沿う」とし、低金利政策の継続を前回に引き続き示唆しました。

【ポイント2】物価上昇率は緩やかな低下の見込み

景気は底堅さを維持
■物価上昇率は、賃金上昇率が年率2%台後半で推移しそうなことや、年内予定の炭素税廃止の影響などから、緩やかな低下が見込まれます。

■住宅市場は堅調に推移しています。消費は、家計と企業の景況感に改善が見られることなどから、底堅さを維持しそうです。労働市場は、雇用者数が増加傾向にあり、緩やかに改善しています。

■輸出は資源価格がやや弱含んでおり、今後に不透明感を残しています。

【今後の展開】政策金利は当面据え置かれ、豪ドルは相対的高金利から底堅く推移

■GDP成長率は、低金利による住宅投資の拡大や、住宅価格と株価の上昇を背景とした個人消費の増加に支えられ、年率+3%前後で推移しそうです。

■RBAは、今後2年間の物価上昇率は年+2~3%の目標と合致するとの見方を示しました。物価はRBAの見方に沿って推移しそうです。

■企業が需要の強さを確認するまで設備投資を本格化しないと見られ、利上げの必要性はしばらく小さそうです。一方で、物価上昇率が誘導目標の上限にあることから利下げも難しいと見られ、政策金利は据え置きが当面見込まれます。

■豪ドルの相対的な高金利は継続しそうなことから、豪ドルは底堅い推移が見込まれます。

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