ホームマーケット日々のマーケットレポートトルコの金融政策(2014年8月)  主要な政策金利を据え置き【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

トルコの金融政策(2014年8月)  主要な政策金利を据え置き【デイリー】

2014年8月28日

【ポイント1】金利水準の正常化は継続

金利誘導レンジの上限を引き下げ
■トルコ中央銀行(以下、中銀)は27日、主な政策金利である1週間物レポ金利を8.25%に据え置くことを決定しました。同金利の据え置きは、4月以来4カ月ぶりです。また、金利誘導レンジの下限金利を7.50%に据え置いたほか、上限金利は0.75%引き下げ、11.25%としました。

■中銀は今年1月、トルコリラの安定化などを狙い、臨時の措置として各種政策金利を大幅に引き上げました。5月以降、金利水準の正常化を進めており、今回は金利誘導レンジを調整しました。

【ポイント2】引き締めスタンスを当面維持

インフレ見通し改善の遅れを懸念
■中銀は、過去のリラ安による物価上昇圧力が緩やかに薄らいでいくと予想する一方、食品価格の上昇が市場のインフレ見通し改善を遅らせているとの懸念を示しました。

■今回の金利水準調整後も各種政策金利は高い水準にあり、中銀は、金融政策が引き締めスタンスにあることを強調しました。

【今後の展開】物価動向などを見極め、金利水準の正常化を慎重に進める見込み

■7月の消費者物価指数は前年同月比+9.32%となり、このところ高水準が続いています。また、中銀が8月15日に発表した市場関係者の12カ月後の物価予想は年+7.35%と、中銀の中長期的な物価目標(年+5%)を大きく上回っています。

■中銀は、食品価格の上昇に加え、干ばつや地政学リスクの高まりも市場のインフレ見通しを押し上げる要因として警戒しています。

■中銀は、物価見通しが顕著に改善するまで、現行の金融引き締めスタンスを続ける考えを示しています。各種政策金利の水準正常化については、物価動向などを見極めながら、慎重に検討していくと見られます。

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