ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見るインド経済(2014年8月)  景気は輸出拡大と経済構造改革により堅調【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見るインド経済(2014年8月)  景気は輸出拡大と経済構造改革により堅調【デイリー】

2014年8月20日

【ポイント1】生産、輸出は底堅く推移

今後は外需の改善に支えられ回復
■6月の鉱工業生産指数は前年同月比+3.4%と前月(同+5.0%、改定値)から伸びが鈍化しました。7月の輸出は同+7.3%と前月(同+10.2%)から伸びが鈍化しました。いずれも足元では鈍化傾向にあるものの、底堅さが見られます。

■生産と輸出は、米国経済の回復や中国経済の安定化などを受け、今後緩やかに回復することが見込まれます。

【ポイント2】物価上昇率は緩やかな低下へ

政策金利は当面据え置き
■7月の消費者物価指数は、前年同月比+7.96%と前月(同+7.46%)から加速しました。野菜価格の上昇が主な要因です。今後は収穫の増加などにより落ち着きそうです。また、工業製品などには落ち着きが見られます。物価上昇率は、政府やRBIによるこれまでの物価抑制策の効果などから、緩やかな低下が見込まれます。中期的にも、RBIが物価抑制への取り組みを強化していることなどから、RBIの目標に向け低下基調となりそうです。

■RBIは8月5日の会合で政策金利を8.0%に据え置きました。RBIは、物価が緩やかな低下基調にあると見ており政策金利を当面据え置きそうです。

【今後の展開】景気は輸出の拡大と新政権の経済構造改革により堅調な推移へ

■景気は、米国経済の回復、中国経済の安定化などによる輸出に支えられた回復が見込まれます。

■物価上昇率は緩やかな低下が見込まれます。市場では来年の利下げ観測が強まっており、企業の資金調達環境の改善が期待されます。

■モディ政権は、単独過半数となる議席数を獲得したことを強みとし、行政改革やインフラ投資などで経済の立て直しを目指しています。行政や税制面での改善などにより、海外からの直接投資の拡大も見込まれ、中長期的な経済成長が期待できそうです。

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