ホームマーケット日々のマーケットレポートアジア通貨(4カ国)の現状と見通し  外需の回復などが支え対円で底堅い推移へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

アジア通貨(4カ国)の現状と見通し  外需の回復などが支え対円で底堅い推移へ【デイリー】

2014年8月14日

【ポイント1】対円で上昇傾向

株式市場への資金は流入傾向が強まり、通貨の上昇要因に
■アジア4カ国の通貨(インドネシア、タイ、フィリピン、インド)は、2013年10月以降、対円で緩やかな上昇傾向にあります。各国の経常収支の改善傾向や、世界的な緩和的金融環境などが要因と見られます。

■EPFRグローバルによると、アジア新興国の株式ファンドへの世界の投信マネーは、今年6月に流入傾向へ転じた後、8月に入って流入の加速が見られます。こうした動きは通貨の上昇要因のひとつと見られます。

【ポイント2】経済構造改革の進展に期待

外貨準備の増加は安定化要因
■インド、インドネシアでは新政権による経済構造改革の進展や経常収支とインフレの改善が、タイでは軍政移行後の経済の安定化が、それぞれ通貨のプラス要因となる見込みです。

■アジア4カ国の外貨準備は増加傾向にあり、外貨不足への懸念を和らげることから、通貨の安定化要因です。

【今後の展開】アジア通貨は外需回復と日銀の金融緩和により対円で底堅い推移へ

■米国経済の回復、中国経済の安定化により、アジア4カ国の経常収支の改善が見込まれます。これはアジア通貨を支える要因のひとつとなりそうです。

■日銀の強力な金融緩和の継続も、対円でのアジア通貨の上昇要因と見られます。

■米国で早期に利上げが実施される場合は、アジア通貨の波乱要因と思われます。ただし、外貨準備の増加が通貨への不安を緩和することから、影響は限定的にとどまりそうです。

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