■日本では、任期満了に伴う参議院選挙が実施される予定です（定数の半数と欠員、計125議席）。６月24日午前、政府は７月3日公示、20日投開票とすることを決定しました。争点のひとつである物価高対策では、与党は給付金を中心とした公約を掲げる一方、野党は減税を主張しています。世論調査では、給付金に対する国民の評価は低いとされていますが、6月に入り、コメ価格高騰に対する政策を背景に与党・自由民主党の支持率が上昇したとの指摘もあります。今後の政策運営によっては財政拡大が意識されることもあり、与党が過半数を維持できるのかが注目されます。

■7月9日には、米国による相互関税上乗せ部分の90日間一部停止措置が期限を迎えます。ベッセント米財務長官は6月11日、誠意ある交渉相手国・地域には期限を先送りする用意がある旨を発言し、柔軟性を示しました。ただし同日、トランプ大統領が延長は必須ではないとも述べています。世界の経済・物価動向の先行きを占う上でも、米国と各国・地域の交渉の行方が注目されます。

■30日には、米国の4-6月期実質GDPが公表されます。1-3月期は、関税発動前の駆け込み需要による輸入急増などの影響でマイナス成長（前期比年率▲0.2％、改定値）となりましたが、個人消費の堅調さなどを背景に、4-6月期はプラス成長に回復することが見込まれます。