米雇用統計で雇用者数は19万人増と下振れ
それでもFRBは近いうちにテーパリング開始発表へ

2021年10月11日

【ポイント1】雇用者数は19万人増

過去分は大きめに上方修正

■米労働省が10月8日に発表した9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月から約19万人増加し、50万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大幅に下回りました。ただし、前月以前の雇用者数は17万人上方修正されています。


■内訳では小売や輸送関連が強かった一方、このところ強かった教育関連が減少しています。

【ポイント2】失業率は4.8%に低下

見た目ほどは悪くない内容

■失業率は5.2%から4.8%へと大きめに低下しました。雇用者数の増加は市場予想を下回ったものの、過去分の雇用増加の上方修正や失業率の低下を踏まえると今回の雇用統計は悪くない内容だったと言えます。


■米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で近いうちの資産買入れ縮小(テーパリング)を示唆しましたが、今回の雇用統計はその計画を妨げるものにはならない模様です。





【今後の展開】テーパリング開始発表へ

■8日の市場で米国株は小幅に下落しました。経済再開は順調に進んでいるものの、FRBによるテーパリングが意識され、長期金利が上昇していることなどが株価の重しとなっています。


■今後も経済再開の動きが続くことによって景気や企業業績が回復するに従い、株式市場は上昇基調を維持すると見ています。リスクとしては、新型コロナウイルスの再拡大によって経済再開の動きが遅れることや、逆に経済再開の本格化によってより速いペースでの金融緩和縮小が意識されることなどが挙げられます。

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