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米雇用統計で雇用者数は24万人増
デルタ型拡大で雇用回復は足踏み

2021年9月6日

【ポイント1】雇用者数は24万人増

失業率は5.2%に低下

■米労働省が9月3日に発表した8月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月から約24万人増加し、73万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大幅に下回りました。失業率は5.2%と、前月の5.4%から低下しました。


■内訳では娯楽や教育関連の雇用増加が大きく減速しており、新型コロナウイルスのデルタ型の拡大によって雇用回復が一旦足踏みした格好です。

【ポイント2】今後も雇用回復継続へ

デルタ型の拡大がリスク

■米国ではワクチン接種が進展しており、ワクチンに重症化を一定程度防ぐ効果が見られていることから、経済再開の動きは続いています。バイデン政権による大型景気対策の効果もあらわれてきており、今後も雇用の回復は続くと見ています。


■一方、感染者に加えて入院者や死者も徐々に増加しています。デルタ型がさらに拡大する場合には、経済再開のペースが落ちることで雇用の回復が後ずれする可能性があります。





【今後の展開】経済再開に伴い株高継続へ

■3日の米国株式市場でNYダウとS&P500種指数は小幅下落しましたが、ナスダックは上昇し最高値を更新しました。堅調な景気や企業業績、    米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和の縮小観測を市場が消化しつつあることなどで、米国株式の主要3指数はいずれも最高値付近で推移しています。


■今後も経済再開の動きが続くことによって景気や企業業績が回復するに従い、株式市場も上昇基調を維持すると見ています。リスクとしては、デルタ型のさらなる拡大によって経済再開の動きが遅れることや、逆に経済再開の本格化によって早期の金融緩和縮小が改めて意識されることなどが挙げられます。

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