弱い米雇用統計でも米株は高値更新
新型コロナ感染拡大の影響を上回る追加経済対策への期待

2020年12月7日

【ポイント1】米雇用者数は25万人増加

米失業率は6.7%に低下

■米労働省が12月4日に発表した11月の雇用統計によれば、非農業部門雇用者数は前月比24.5万人増と、7カ月連続で増加したものの、事前の市場予想(46.2万人増)を大幅に下回りました。また、失業率も6.7%と7カ月連続の改善となりましたが、前月の6.9%から0.2ポイントの低下に留まり、概ね市場予想(6.8%)並みとなりました。

■米国では10月以降、新型コロナの感染が再拡大しており、小売りや娯楽などを中心に、雇用回復の足取りが鈍くなっています。

【ポイント2】労働市場回復の急減速を受け、追加経済対策を急ぐ

■4日、大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領は、「11月の雇用統計は厳しく、米経済はいまなお最悪の経済危機にある」、「米景気は失速しつつあり、議会は救済策づくりで即座に行動する必要がある」と演説し、議会に対し追加の経済対策を早期に決定するよう求めました。超党派グループは、雇用対策を中心に9千億ドル規模の追加経済対策を提案しており、バイデン氏も支持を表明しています。

【今後の展開】米株式市場は史上最高値を更新、経済対策とワクチンに期待

■11月雇用統計は新型コロナ感染再拡大の影響を受け厳しいものとなりましたが、追加経済対策の早期成立に対する期待が高まったことから、同日、ダウ工業株30種平均が前日比249ドル高の3万218ドルとなるなど、米国株式主要3指数は過去最高値を更新しました。また、米10年物国債利回りは0.05%上昇(価格は下落)し、為替市場でも新興国通貨や資源国通貨が上昇するなどリスク選好の動きが強まりました。

■米国では足元、新型コロナ新規感染者数がピークを更新していますが、追加経済対策の早期成立や新型コロナワクチンの早期接種開始などにより景気回復の足取りを確かにすることが期待されます。

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