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米国クレジット市場とVIX指数
引き続き慎重な対応が求められよう

2020年4月16日

【ポイント1】米国クレジット市場は一時大幅悪化

原油価格の下落がエネルギーセクターを直撃

■米国クレジット市場は、3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化懸念を受け、ハイ・イールド社債を中心に価格が大幅な下落となり、国債との利回りスプレッドが拡大しました。また、原油価格の下落により、ハイ・イールド社債のエネルギーセクターのスプレッドはリーマン・ショック、中国・ショック時を上回る大幅な拡大となりました。投資家の心理のブレを示すVIX指数も3月16日に過去最高となる82.69を記録しました。

【ポイント2】FRBの追加信用緩和策~クレジット市場に安心感が広がる

心理の極端な悪化は後退

■米連邦準備制度理事会(FRB)は3月以降、積極的な利下げや量的緩和、信用供給策を講じています。4月9日には、総額2.3兆ドルの追加信用緩和策を発表しました。FRBによる社債市場支援が強化されたことで、クレジット市場に安心感が広がりました。VIX指数も4月14日には37.76まで低下しました。

【今後の展開】引き続き慎重な対応が求められよう

■クレジット市場では安心感が広がりましたが、今後は引き続き一定の慎重さが求められそうです。投資適格社債は、FRBがBB格へ格下げされた企業の社債買い入れも可能となるなど、支援策は一段と手厚くなっています。一方、ハイ・イールド社債の買い入れは限定的となっています。また、原油価格がWTIベースで再び20米ドル/バレルを割り込むなど、ハイ・イールド社債を巡っては依然不透明感の強い状況が続きそうです。

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